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不動産投資講座
20.不動産売却依頼時等の不動産業者との媒介契約

 今回は、投資した不動産を売却する際などに、不動産業者(宅地建物取引業者)に仲介を依頼する場合の媒介契約について触れていくことにします。媒介とは、いわゆる「仲介・斡旋(あっせん)」のことです。

(1) 媒介契約の種類
 媒介契約とは、不動産の売買や交換の媒介(仲介)を不動産業者(宅地建物取引業者)に依頼した際に不動産業者と結ぶ契約のことをいいます。不動産業者は、媒介契約を締結したときは、遅滞なく一定の契約内容(土地・建物の所在、地番、構造、売買予定価額または評価額等)を記載した書面を作成して記名押印し、依頼者に交付するルールとなっています。
媒介契約の種類には3つあり、それぞれの主な特徴は以下のとおりとなります。違いをよくふまえた上で、選択するとよいでしょう。

  1. 一般媒介契約
     ある不動産業者1社と媒介契約を締結しても、他の不動産業者に重ねて依頼することが可能であること、自分で取引の相手方(買い手等)を見つけて契約することが認められていることが主な特徴です。
  2. 専任媒介契約
     一般媒介契約とは異なり、ある不動産業者1社と媒介契約を締結したら、他の不動産業者に重ねて依頼することができないが、自分で取引の相手方(買い手等)を見つけて契約することが認められていることが主な特徴です。
  3. 専属専任媒介契約
    専任媒介契約同様、ある不動産業者1社と媒介契約を締結したら、他の不動産業者に重ねて依頼することができないこと、一般媒介契約、専任媒介契約とは異なり、自分で取引の相手方(買い手等)を見つけて契約することが認められていないことが主な特徴です。自分が見つけた買い手と契約した場合には、報酬額相当額の違約金を支払う必要がでてきます。
<媒介契約の種類>
  一般媒介契約(※1) 専任媒介契約 専属専任媒介契約
概要 他の業者に重ねて媒介や代理を依頼可能。自己発見取引(※2)が認められる。 他の業者に重ねて媒介や代理の依頼禁止
自己発見取引が認められる。
他の業者に重ねて媒介や代理の依頼禁止。
自己発見取引が認められない。
有効期間 当事者間で自由に決められる。ただし、標準媒介契約約款では、3カ月以内 3カ月を超えることはできない。 3カ月を超えることはできない。
指定流通機構へ
の物件登録義務
任意。 登録義務あり。
(契約締結日から7日以内)
登録義務あり。
(契約締結日から5日以内)
不動産業者の業務処理状況の依頼者への報告義務 報告義務なし。 2週間に1回以上の範囲内で合意した頻度 1週間に1回以上の範囲内で合意した頻度。
 
※1:依頼した他の業者を明示する義務のある明示型と、その義務のない非明示型がある。
※2:依頼者が自ら発見した相手方との取引。


(2) 仲介手数料
不動産業者に支払う仲介手数料は、不動産の売買に係る代金の額に、以下の表に掲げる割合を乗じて得た金額が報酬の上限となります(消費税の課税事業者の場合)。

<売買の仲介手数料(消費税の課税事業者の場合)>
売買金額が200万円以下の場合 売買金額×5%+消費税
売買金額が200万円超、400万円以下の場合 売買金額×4%+2万円+消費税
売買金額が400万円を超える場合 売買金額×3%+6万円+消費税

 例えば、5,000万円で物件を売却した場合は、(5,000万円×3%+6万円)×1.05(消費税相当)=163万8,000円が上限となります。
(3) その他〜不動産売却時の主な留意点〜

 土地および建物の引渡し、所有権移転登記の手続きをするのは、代金の全額を受け取るのと同時に行うという点だけは最低限、押さえておく必要があります。
 また、売却するときには、借主が入居している状態(=貸家)のままで引き渡すのか、借主(借家人)を立ち退かせてから引き渡すのかについて、敷金の取り扱いのこともあるので、事前に明確にしておく必要があります。以上の点については、不動産業者等の専門家とよく相談した上で手続きするとよいでしょう。



[FPアソシエイツ&コンサルティング株式会社 大倉修治]
     
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