トップ 株式 投信 外為 保険 不動産 ローン カード 講座 キャンペーン
■ 不動産投資 Finance@niftyトップ > 不動産投資 > 不動産投資講座 > 不動産取得時にかかる費用(II)
■ コンテンツ一覧

不動産投資お役立ち情報


不動産投資講座
13.不動産取得時にかかる費用(II)
 今回は、初期投資額(総事業費)に対する資金調達の考え方などについて触れていくことにします。
(1) 自己資金と借入金の割合
 初期投資額(総事業費)を見積もったら、次にそれをどのように調達するかを検討することになります。まずは、自己資金と借入金の割合を決定します。この点は、事業の採算性に大きな影響を与えることになります。借入金の割合が高くなればなるほど、レバレッジ効果により、投下した自己資金から得られる収益率も高くなることが想定されます。しかし、事業の不確実性(リスク)も高まります。投資期間中の資金繰り面での「安定性」を考慮するならば、自己資金の比率を高くした方が無難といえます。投資の安定性を示す指標となるLTV(Loan To Value)やDSCR(Debt Service Coverge Ratio)などを目安に、期待する収益(リターン)と借入金の比率を高めることによる事業の不確実性(リスク)とのバランスや自己資金投入後の金融資産の状況を勘案した上で決定するとよいでしょう。
 LTVとは、不動産の価格に対する借入金の割合のことをいいます。一般的に70%前後であるケースが多く、80%以上となるとハイレバレッジとみなされます。一方、DSCRとは、毎年の純営業収益(※NOI)が年間の借入金の元利返済額の何倍にあたるかを示す(=投資期間における借入金の返済能力を示す)指標です。数値が大きいほど、借入金の返済に余裕があることになります。一般的に投資が適格かどうかの最低限の目安は1.6程度とされています。ただ、諸々の前提条件にもよりますが、融資自体は1.6未満の数値でも行われているようです。
(※)年間収入から不動産事業を運営することに伴う諸費用(維持管理費、維持修繕費、固定資産税・都市計画税、火災保険料等)を差し引いた利益

(2) 借入金の調達について
 借入金の調達先には、国民生活金融公庫などの公的金融機関、都市銀行、地方銀行、信用金庫、ノンバンクなどがあります。融資の条件については、個人の属性(職業や家族構成、その他の借入れの状況など)や投資する物件の収益力、地域などによって異なるため、どこが良いとは一概には言えません。金利水準、選択できる金利タイプ(固定金利型、変動金利型など)、選択できる返済方法(元利均等返済、元金均等返済など)、返済期間の長短などを比較検討した上で選択するとよいでしょう。

(3) 金利の見通しを立てる上で
 金利には、大きく「短期市場金利」(短期金利)と「長期市場金利」(長期金利)の大きく2種類あります。短期市場金利とは、取引される金融商品の満期までの期間が1年以内の市場(短期金融市場)で決定するものです。一方、長期市場金利は、その期間が1年超の市場(長期金融市場)の公社債(債券)市場で決定するものが代表的です。
 短期金利は、日本銀行の金融政策による影響が大きく、日本銀行によって操作されているといっても過言ではありません。金融政策とは、日本銀行が物価の安定を実現することを通じ、日本経済の健全な発展に資することを目的として行う政策全体のことをいい、主な目的は、貨幣価値の安定=物価の安定(消費者物価指数の推移等を勘案)です。したがって、金融政策は物価動向に応じて実施されることになります。
 長期金利は、短期金利の推移や将来の物価変動、長期の資金を借り入れて行う設備投資の収益など、景気や経済動向に対する“予想”に基づいて市場で決まります。「新発の10年長期国債の流通利回り」が長期金利の代表とみなされています。一般的に、資金の運用期間が長くなるほど不確実性が増し、リスクが高まるので、長期金利は予想される短期金利の平均値にこのリスク分(リスクプレミアム)が上乗せされて決められていると考えられています。
 短期金利と長期金利の関係は、一般的に以下のとおりとなります。まず、景気が上向き始めると、設備投資のための資金ニーズが生まれるといった要因で、長期金利の方が短期金利より先に上昇し、長短金利差が拡大していくことになります。好景気が続き景気が過熱気味になるとインフレ懸念が生まれ、金融当局はインフレを抑えるために金利を上げる金融政策を行います。この場合、短期金利を上げることになるので、長短金利差が小さくなってきます。金利上昇で先行き景気がピークアウトするとの見方が増えると、近い将来に金利が下がる→債券価格の値上がりを期待して長期債が買われ、その結果債券価格の上昇→長期金利低下となって、長期金利の方が短期金利より先に下がり始め、長短金利が逆転するような状態が現れます。実際に景気が後退し始めると、金融当局は短期金利を引き下げます。短期金利と長期金利は景気の状況に合わせて、以上のように循環することが想定されます。
 利用するローンが、短期金利と長期金利どちらの変動の影響を受けやすいのかをチェックしておく必要があります。通常、「変動金利型」「短期間のみ金利が固定されるタイプ」は短期金利、「長期固定金利型」は長期金利の変動の影響を受けやすいものが多くなっています。

(4) ノンリコースローン
  通常のローンは、既に担保を提供していても、その担保価値が融資額に足りなくなったような場合には、その差額をローンの借入者(債務者)が追加して負担しなければなりません(このような仕組みを「ウイズ・リコース・ローン」(遡及型融資)といいます)。
 具体例を用いて説明します。Aさんが5,000万円の不動産担保ローン(担保価値は5,000万円)を組んだとします。その後、地価下落等により、担保価値が4,000万円まで下がり、Aさんの資金繰りも悪化して返済が滞ったとします。この場合、Aさんは担保となっている不動産を没収されるだけでなく、ローンの残高と担保価値との差額も負担しなければなりません。
 これに対して「ノン・リコース・ローン」では返済原資が担保不動産の収益力に限定されているため、上記の場合、Aさんは担保を差し出せば、その時点で金融機関との貸し借りが終了します。この手法は、一般的に「ノンリコース・ファイナンス」(非遡及型融資)と言われます。この「ノンリコース・ファイナンス」は、原則として担保以外の財産に遡及しない仕組みになっています。地価の下落や景気の悪化等で事業が行きづまっても、担保以外の財産による融資返済を求められることがなく、また追加担保を差し出す必要もありません。ただ、貸し手がリスクを取る分だけ、金利は通常高くなります。



[FPアソシエイツ&コンサルティング株式会社 大倉修治]
     
| トップ | 株式 | 投信 | 外為 | 保険 | ローン | カード | 講座 | キャンペーン
本情報サービスは、、東京証券取引所、大阪証券取引所、ジャスダック証券取引所、野村総合研究所、東洋経済新報社、テクノバーン、SBIホールディングス、モーニングスター、外為どっとコムから情報の提供を受けております。日経平均株価、日経店頭平均株価の著作権は、日本経済新聞社に帰属します。
 お客様は、当社の画面に表示されている本情報をお客様自身のためにのみご利用するものとし、第三者への提供・再配信すること、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることはできません。また、本サービスではフレームリンクは禁止します。その他ニフティが不適当と認めた場合は利用を停止していただく場合がございます。
ご注意  本情報サービスの内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。 またこれらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社および情報提供者は一切の責任を負いません。 株式情報について、四本値、出来高は実際の取引から最低20分遅れで表示しております。その他の項目については更新頻度にご注意ください。チャートについては、株式分割があった場合には遡及修正を行っております。前日比については、権利落ち修正等の修正を行っておりません。 本ホームページに掲載されている事項は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっての意思決定はお客様ご自身の責任と判断でなさるようお願いします。