「総合還元利回り
(キャップレート)」は、(1)の表面利回りよりも“実質的な利回り”として用いられています。
総合還元利回りでは、算出するための分子に該当する部分に、表面利回りの年間収入(家賃収入等)ではなく、
「純営業収益(NOI=Net Operating Income)」を用います。
純営業収益(NOI)とは、年間収入から不動産事業を運営することに伴う諸費用(管理費、修繕費、固定資産税・都市計画税、火災保険料等)を差し引いた利益のことです。「ローンの利子」については、前提となる事業の資金計画によって、その金額が異なるため、上記の諸費用には含めません。
一方、分母に該当する部分には、初期投資額(総投資額)を用います。物件の取得価額の他に、物件取得に係る費用(不動産取得税、登録免許税、司法書士に対する報酬、不動産会社に対する仲介手数料等)を加算します。
※業界によって、利回りを算出する時の前提が異なることがあります。
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NOI=年間収入(家賃収入等)−営業上の諸費用 |
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総合還元利回り(%)= |
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×100 |
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初期投資額(総投資額)=物件の取得価額+取得費用 |
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(2)の総合還元利回りの方が、(1)の表面利回りに比べ、不動産投資の正確な収益力を見ることができるので、より“現実的”といえます。単年度の「利回り」から投資の収益性を判断する場合には、「総合還元利回り」を用いた方が良いでしょう。
また、総合還元利回りは、投資家が不動産投資に「期待する利回り」の目安にもなります。ただ、この“期待する利回り”は、「金利」の動向などによって変化する点には注意しておいた方がよいでしょう。
通常、金利が高くなると、安全性・確実性が高いとされる預金や国債の利回りも高くなることが想定されます。その場合、投資家は、預金や国債と比べリスクの大きい不動産投資に対して、当然、より高い利回り=リターン(収益)を期待することになります。ですから、金利が上昇すると、通常、「期待する利回り」も上昇することになります。
今回は「単年度」を基準に投資の収益性を判断する上での指標について触れました。次回は、「一定の投資期間」を基準にした場合の指標について見ていくことにします。