不動産投資の収益の源泉となる賃料や不動産の価格は、不動産を取り巻くマーケットの環境(市況)の変化などによって変動することがあります。その結果、不動産投資によって得られるインカムゲインやキャピタルゲインに“ブレ”が生じ、場合によっては収益(リターン)が得られないことがあります。
具体的には、景気が悪化することなどによって、投資対象となるオフィスや住居に対する需要が減り、価格や賃料が下落したり、空室率が上昇したりすることがあります(もちろん、これとは逆のことも起こり得ます)。
後者の借り手(入居者)がいなくなり、家賃収入がなくなることを「空室リスク」といいます。通常、将来にわたってずっと家賃が途切れることなく入ってくる(=常に入居している)ことは考えにくいです。ですから、不動産投資の判断をする際には、空室になってしまう(=家賃収入がなくなる)確率を、ある程度(年間5〜10%程度)見込んでシミュレーションを立てておく必要があるでしょう。
ここ数年、主にマンションに対する投資では、この空室リスクを避けるために、「一括借上」を行う不動産業者が増えてきています。このシステムは、入居中・空室に関わらず家賃収入を保証(家賃保証)したり、入居者の募集やトラブルの解決や家賃を滞納している人への対応などの管理業務を行うというものです。家賃収入のうちの一定割合を支払うことなどによって利用することができます。ただし、空室リスクを避けることができる代わりに、家賃収入のうちの一定割合を支払ってしまうため、手取り収入は少なくなり、投資としての利回りは下がってしまいます。
不動産投資に期待する収益、投資した物件に家賃保証してもらう必要があるかどうかなどをよく考えた上で、このシステムを利用するかどうかを決めた方がよいでしょう。