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最近、「光触媒」という言葉を耳にするようになりました。光触媒とは、光のエネルギーを使って働く触媒(それ自身は変化をしませんが、他の物質の化学反応の仲介役となって、反応の速度を速めたり遅らせたりする物質)です。光を当てるだけで化学エネルギーに変換したり、環境を汚染する物質や悪臭の除去、汚れの防止などの効果が得られることから、世界的に環境意識が高まりつつあるなか、環境対応製品への応用が期待されています。光触媒は日本が発明した技術であり、現在では燃料電池車や排出権関連取引などと並び、将来的に成長が見込める環境ビジネスの一つとして位置づけられています。なお、環境省では、2010 年に2兆円、2020年には4兆円の市場規模になると試算しています。
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光触媒の代表的な物質は「酸化チタン」です。酸化チタンは白色の微細な粉末であり、光触媒に利用されているのは主に二酸化チタンです。粒子の大きさは通常 1.0ミクロン(1000分の1ミリメートル)以下で、中には超微粒子と呼ばれる数ナノメートル(100万分の1ミリメートル)のものもあります。化学的に安定しており、安全性にも問題がないため、白色顔料として塗料や化粧品、そして食品の添加物などに使用されています。脱臭・殺菌効果を生む光触媒への利用は古くから考えられていましたが、技術的に難しかったことから応用され始めたのは最近のことです。酸化チタンは400ミリメートル以下の波長の紫外線を照射すると、酸化力によって有機化合物や窒素酸化物などのさまざまなものを酸化分解します。この際、酸化チタン自身は酸化も還元もされないため、その効果は半永久的に持続するとされています。
光触媒の市場にとって、環境面での規制強化が追い風として働いています。自動車の排ガス規制強化に伴い、そこに含まれるNox(窒素酸化物)の除去に光触媒の応用が期待されています。また、シックハウス症候群(建材・塗料・家具などから発生するホルムアルデヒドなどの揮発性有機化学物質による室内空気汚染によって引き起こされる病気や症状)の除去への応用も期待されているのです。光触媒はホルムアルデヒドなどの揮発性有機化学物質の除去にも威力を発揮することから、内装材メーカーなどによる需要増が見込まれています。光触媒で先行している企業は、酸化チタンの生産量で国内首位の石原産業、光触媒関連での特許出願件数でトップのTOTO、空気清浄機で先行しているダイキン工業などとなります。環境面での規制強化が次第に厳しくなるなか、光触媒は今後の成長性が見込める有望な市場の一つといえるでしょう。
text-by:株式会社フィスコ 円崎剛史
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